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きたきゅうしゅうしりつちゅうおうとしょかん
北九州市立中央図書館
Kitakyusyu Municipal Central Library 北九州市立中央図書館00

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DATA
建物名:北九州市立中央図書館
設計者:磯崎新/磯崎新アトリエ (ISOZAKI Arata)
所在地:福岡県北九州市小倉北区城内4-1
用途:図書館
構造:鉄筋コンクリート造、プレキャストコンクリート造
竣工:1974年
備考: 事務室で許可を得れば内部撮影可
交通:JR小倉駅下車 徒歩15分
周辺地図(Mapionへのリンク)

工業都市、北九州市の中心部とはいえ小倉城の周辺は緑豊かな公園として整備されており、そこに小倉城をはじめ市役所や市民会館などの公共施設が点在しています。いずれも現代建築として見所のある建物であり、磯崎新の初期の代表作である北九州市立中央図書館もその中のひとつです。
そして磯崎作品の中で私が最も好きな建築でもあります。

北九州市立中央図書館01 北九州市立中央図書館02
01 02
01 市役所最上階の展望室から見下ろすとこの建築の全体像がよく分かります。2本のヴォールト(カマボコ状の形態)が折れ曲がりながら組合わさった構成は、磯崎の同時期の作品である北九州市立美術館群馬県立近代美術館と比べると実に対照的です。両美術館は、グリッドを基調とした立方体であり、メタリックで抽象的なイメージを見る者に与えます。一方、低層に抑えられた青銅葺のヴォールト屋根が伸びやかに連続するこの図書館は、現代建築でありながらどこか古典的な印象すら感じられて、公園と上手く調和しています。
02 ヴォールトをU字に曲げることで大通り側に大きなボリュームを見せています。大通りを歩いてアプローチしたときの見せ方は絶妙です。しかも絡まったツタが建物に風格を与えて、いい雰囲気が出ています。

北九州市立中央図書館03 北九州市立中央図書館04
03 04
03  画像02の大階段を登ると正面にガラスの開口部があります。内部はスロープでその向こう側が閲覧室。現代建築のスタンダードな構成です。
04 ここから振り返ると真正面に小倉城が見えます。前述したガラス張りのスロープは小倉城への眺望を意図したもの。都市の文脈にもきちんと配慮をしているわけです。
ところでご覧の通り、小倉城の背後に何だかすごいものが建っていますが、これはリバーウォーク北九州という大型複合施設(Atsushi編タケ編)です。

北九州市立中央図書館05 北九州市立中央図書館06
05 06
05 画像02の部分を側面から見たところ。開口部は建物を貫通する吹きさらしの通路となっています。ちなみに背後の高層ビルが01で述べた市役所。
06 この開口部から向こう側を見たところ。画像には写っていませんが右側に図書館のエントランスがあります。右斜め前のガラス面の内部はカフェテリアになっています。そして前方に見えるコンクリートの列柱が特徴的な建物は村野藤吾の設計により1959年に竣工した小倉市民会館。つまり小倉城と同様、市民会館への眺望にも気を配っているのです。上手い演出ですね。敷地にゆとりある公園の中だからこそ可能なデザインですけど。
なお市民会館は2003年10月末で閉館となり解体されることになっています。

北九州市立中央図書館07 北九州市立中央図書館08
07 08
07 エントランスホールの様子。下がカウンターで上階は閲覧室。ヴォールトはプレキャストコンクリート(工場で製作した円弧状のコンクリート板)を現場で組み立てたものです。現代の合理的な方法で施工しながら、しかしそこに現れた空間は、リブヴォールトによる教会の大空間にも通じる神聖さを感じさせます。
08 天井のアップ。リブが内部空間に緊張感を与えています。

北九州市立中央図書館09 北九州市立中央図書館10
09 10
09,10 閲覧室では雰囲気が変わります。リニア(直線的)なヴォールトが蛍光灯で白く浮かび上がった様子はまるで宇宙船の内部のようなクールで知的な空間です。けっこう閉鎖的な空間ですが軸線方向への強い連続性のために閉塞感はあまり感じられません。
公園の中にありながらあえて外が見えない閲覧室を設計するあたりが、論理性を重視する磯崎らしいですね。

参考文献:
最終更新日:2005年3月13日
作成日:2003年10月26日
撮影時期:2002年9月、2003年9月
作成者:タケ(旧名 tks )(blogmail

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