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30 St Mary Axe00
30 St Mary Axe
30セント メリー アクス
ノーマン フォスター,ロンドン,2004

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建物名
30 St Mary Axe(30セント メリー アクス)
別名称
Swiss Re Headquarters(スイス再保険会社本社屋)
設計者
Norman FOSTER/Foster and Partners(ノーマン フォスター)
所在地
St. Mary Axe, Bury Street, Bury Court and Browns Buildings, London, UK(ロンドン,イギリス) 地図衛星写真(Googleマップ)
用途
事務所
構造
鉄骨造
竣工
2004年
備考
関係者以外立入禁止(オープンハウスの日を除く)
交通
地下鉄のBank駅かMonument駅で下車。徒歩10分

30 St Mary Axe01
【01】

30 St Mary Axe02
【02】

30 St Mary Axe03
【03】

30 St Mary Axe04
【04】
タワー ブリッジからテムズ河の両岸を見渡すと,奇妙なふたつのビルが目に留まるでしょう。どちらも普通のビルとはかけ離れたユニークな形をしています。左岸のまるで潰れた卵のような建物はロンドン市庁舎(下の画像),そして右岸に見える葉巻のような超高層ビル【01】には30セント メリー アクス(30 St Mary Axe)という名前があるのですが,ロンドン市民はガーキン(ピクルスに使うキュウリのこと)とかエロティック ガーキンなどと呼んでいます。ロンドンの中心市街区“シティ”にそびえるこの建物は,スイス リ社という再保険会社の本社ビルです。市庁舎,ガーキンのどちらもノーマン フォスターの設計。ロンドンの新名所を次々と手掛けている最近のフォスター卿の仕事ぶりは尋常ではありません。

なお,この建物は普段は関係者以外立ち入り禁止ですが,オープンハウスの日は一般公開されます。詳しくはこちらをお読みください。

London City Hall

かつてのロンドンでは高さ111mのセントポール大聖堂(St Paul's Cathedral,Christopher Wren,1711)より高い建物は建てないとのルールがありました。しかし,戦後の経済発展の中でオフィスビルの需要に応えるためにはこれを守ってばかりもおれず,1960年代以降,ロンドンにも超高層ビルが建ち始めます。下の画像はテート モダンの最上階にあるカフェからの眺め。これでもセントポール大聖堂の周囲はまだ景観が保護されているのです。手前の橋はこれまたフォスターが設計したミレニアム ブリッジ。ガーキンはもっと右手に位置します。

St. Paul's Cathedral

ニューヨークや東京に比べると,ロンドンの超高層ビルは単体とスカイラインのどちらにしても見るべき魅力に乏しいことは否めません。そんな状態にフォスターが設計した二棟のビルは大きな変化を及ぼしました。特にガーキンの方は超高層なだけに市民の間に景観論争を巻き起こし,独特の形状はグロテスクとの批判も浴びたようです。

しかし,グロテスクという声はおそらく完成予想CGか何かを見た第一印象だったのではないでしょうか。本物を実際に見たところ,意外にもなかなかいいじゃないかと私は感じました。上の階ほど先細りになっている形状は建物のボリューム感の低減に効果があり,街並みに与える威圧感は一般的な矩形のビルよりもかなり低く抑えられています。

ガラスの色が異なっている部分は,これに沿って吹き抜けがあることを示しています。渦巻き状の吹き抜けは,ビル全体の換気を促して空調負荷の低減に効果があるとのこと。一見,奇異に思える形状は,威圧感の抑制や省エネ効果をはじめ,ビル風の低減,日影範囲の減少,内部空間の無柱化を実現する合理性に裏付けられているのです。超高層ビルの設計でユニークな形を提案する建築家は何人もおれども,形と理屈をこれほど高いレベルで融合させるとは,さすがはフォスター卿と感心するしかありません。まあ,ちょっと汚れが目立つのが残念ではありますが【03】。

すぐ近くにはロイズ オブ ロンドンや古い教会も建っています。【04】の右側に見えるのはロイズの例の露出エレベーターです。このようにハイテクと古い街並みが混在する景観こそロンドンの魅力ですね。


参考文献 関連サイト
最終更新日:2005年2月20日
作成日:2005年2月20日
撮影時期:2004年9月
作成者:タケ(旧名 tks )(blogmail

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